氏 名
井出 英生
 所 属
東燃清水OB会
 掲 載 日
平成30年12月01日
表 題

 オリオン会(清水工場昭和35年入社同期会)

本   文 

  心にもあらで憂き世に永らえば恋しかるべき夜半の月かな  (三条院)

 黄金色の暖かい晩秋の光に包まれた11月28日、3年ぶりのオリオン会が横浜四五六菜館で開催された。

 昭和35年、東燃清水工場に高卒として入社した30名を中心として結成された同期生会である。金田家一君、松本龍平君など既に鬼籍に入ってしまったり音信不通となっている人たちが5,6名、ほぼ同じ数の人が病気療養中だ。残る20名ほどの内この日横浜に集まったのは11名である。いつもいろいろと喧しい近藤安雄君や姉さん女房のような池谷(旧姓堀池)由子さんなどが今回欠席されたことは寂しい。

 筋肉の衰え、ひざの痛みなど元気でいる者でも何らかの問題は抱えている。しかし、人間の絶対寿命は125歳と言う学説もある。残された人生があと1日なのか48年もあるのかは神のみぞ知ることで私たちには分からない。
 肉体の衰えは仕方のないこととして、幸い「知的好奇心」はまだ衰えてきてはいない。「はやぶさ2が小惑星リュウグウからどんな情報をもたらすのか」「ダークエネルギーの正体とは何なのか」「電圧で粘度制御できる潤滑油の開発は可能なのか」などなど、私たちの興味のある事は山ほどある。「いい写真を撮りたい」「地域の子供たちに郷土の歴史を伝えたい」「人生をもっと楽しみたい」私たち同期生全員の思いは同じである。

 西洋では「過去の人生は決して変えることはできない」と言うが禅宗では「これからの生き方次第で将来だけでなく過去も良くもなり悪くも変わる」と教えるそうだ。 今回出席できなかった友たちよ、「一刻も早く健康を回復してくれ。いい人生になるよう君もがんばれ。俺もがんばる。そして、次の機会にはまた君の輝いている顔を見せてくれ」。

 久しぶりの再会を喜び、欠席された友たちの健康の回復を願いつつ暮れなずむ横浜を出て、伊豆の山々を照らす夜半の月を眺めながら家路についたことであった。

  霜置ける友の明日を語るとき 変わらぬ光双眸に満つ  (Mr.Hide)

  恥多き昔も今は懐かしく 見上げる空に夜半の月かな  (同 上)

                                      
写真説明
写真① 横浜駅から船で石川町へ行きました
写真② 銀杏の黄葉が素晴らしかったです
写真③ 関帝廟前で。年相応になりました

以上 

       
 
写真①
 
写真②
 
写真③
 
             
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