氏 名
 井出 英生
 所 属
東燃清水OB会
 掲 載 日
平成28年06月08日
表 題

 台湾人の「お・も・て・な・し」

本   文 

 2020年東京オリンピックの合言葉は「お・も・て・な・し」ですね。台湾の人たちにも「おもてなしの心」は日本と同じようにあります。むしろ兎角マニュアル通りに進めたがる日本よりも「個人個人の心の底から出る」親切心に裏付けられた「お・も・て・な・し」は私たち外国からの訪問者にとっては大変ありがたいものです。

 台湾を西から東へ、3,000mを超す高地を通って横貫するバス道路があります。途中2泊しなければならない上に4社のバスを乗り継いで行かなければなりません。面白そうなので行ってみることにしましたが一番気がかりだったことは「1日1便しかないバスを上手く乗り継げるか」と言うことでした。

 心配は的中してしまい途中の埔里で「停留所のおばさんの勘違い」でバスを逃してしまいました。しかし、そこからが「台湾の人たちのおもてなし」の心が示されたことで、1時間も前に行ってしまったバスに電話して休憩所で待っていてもらうよう頼む、そこまでのタクシーを呼んでくれる、タクシーの運転手に説明してくれる、宿泊予定の宿にまで電話してくれると言う念のいったものでした。「自分のミスから出たもの」とは言えよくそこまでやってくれたものと思います。お蔭で途中それ以上のトラブルもなく無事に台湾横断の旅を終えることができました。

 台湾ではこんなことがよくあります。台北で店まで20分もかけて直接連れて行ってくれたおばさん、鉄道の乗務員が「乗車した記念に切符をもらえるよう裏書きしてくれたこと」など枚挙にいとまがありません。この辺りは日本人もまだまだ学ぶところが沢山あります。

 初めて台湾を見たポルトガル人がその美しさに「美麗島」と名付けたそうですが台湾人の「おもてなしの心」こそ「美麗島」にふさわしいと私は思います。
                     
写真説明
 写真-1:梨山・福寿山農場と周囲の山々・・・信州か北海道のような景色ですが台湾です。
      右手のピークが玉山に次ぐ台湾第2の高峰雪山です。
 写真-2:2,500mを超す高地ですが茶の栽培も盛んです。
      台湾で最高級の「梨山茶」になります。
 写真-3:農場から眺めた梨山の集落です。

以上 

       
 
写真-1
 
写真-2
 
写真-3
 
             
写真をクリックすると拡大写真が見られます