氏 名
水野 光夫
 所 属
東燃本社OB会
 掲 載 日
平成27年05月08日
表 題

 ふるさと復興 ~3.11東日本大震災時の津波被害を乗り越えて~

本   文 

 3.11津波被災から早や4年が経過した先頃、日本地下石油備蓄久慈基地の完全復興を記念した「久慈国家石油備蓄基地 東日本大震災からの復旧・復興のあゆみ」を受け取りました。嬉しい知らせであり、地下備関連業務に携わったOB会の方々とも喜びを分かち合おうと投稿させて頂きました。

 津波により地上部の壊滅的な被害を受け復旧までの受難の時に社員は何を考え、どのように行動したのか、超多忙を極めたガレキの処理・復旧・復興の足跡を、社員、OB、関係会社社員の声をとおして生々しく感じることが出来ました。

 久慈基地の地上部設備が壊滅的な被害を受けながら地下岩盤原油タンクが津波被害を免れたのは、岩盤タンクに繋がるトンネル入り口部に設置された防潮堤を閉止し、海水の侵入を防げたことに尽きます。おりしも、防潮堤を作動する非常用自家発電機の定修中で、担当者が昼休みを返上してスタンバイ状態にしたことで扉が作動したと聞いています。担当者が安堵の感想を書いているのが印象的で、私も被災当時在籍していまして、異常事態に備える所員の心意気に感動したのを思い出しました。

 地下岩盤タンク以外の全ての地上設備が津波により破壊され、基地の地上部機能を一時的に喪失しましたので、復興に当たっては津波対策として、基地裏山の100mの高台に重要設備を移設し、あってはなりませんが再度の津波襲来の際も、より確実に基地の安全確保が出来るように改善されました。

 基地自体は、平成25年3月に地上部設備が復興して、その後平成26年4月に重要設備の高台への移設工事を完了し、万全の態勢を整えたようです。この間には、備蓄基地の使命でもある原油の緊急放出に備えた緊急放出訓練も新たな設備で実施し、更新された設備の機能が確認されました。地上設備壊滅と言う未曽有の津波被害を体験しましたが、全員一致団結して短期間で復興を成し遂げたことに頭が下がる思いです。

 被災直後の壊滅的な地上部の写真、復興後の地上部・高台設備の写真につきましては、日本地下石油備蓄㈱久慈基地のホームページをご覧ください。

 写真1:「久慈国家石油備蓄基地 東日本大震災からの復旧・復興のあゆみ」
 写真2:筆者近影(60の手習いを始めたくなりましたー図書館にて)

以上 

     
 
写真1
 
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