横浜地方の桜も終わり、新緑に包まれた磯子区、久良岐公園内の能舞台で4月17日、東燃謡の会を開催しました。
この会は東燃本社、川崎工場、清水工場の謡曲部OBと、いろいろのご縁で一緒に謡曲を楽しむようになった方々が参加し、既に7年目になります。
参加者は12名で愛媛・松山市、静岡市清水区、金沢市の遠方からも駆けつけてくれました。特に坂井さんは金沢から北陸新幹線で初参加です。
久良岐能舞台は大正6(1917)年、東京日比谷に創建以来、2度目の移築を経て現在の地に複元されたもので、幾多の人間国宝をも育んだ歴史の重さと風格を感じさせてくれます。舞台背面の鏡板は日本画壇の重鎮の筆によるもので、芸術的価値の高いものです。現在ここではプロの能楽師による能・狂言会、講座と我々素人の発表会等で利用されています。
謡曲とは「能」の歌詞の部分ということができます。能は仮面劇ですから「歌」と「動き」と笛、鼓、太鼓といった「囃子」からなっていますが、歌の部分のみを謡曲と言い、謡曲を謡うことを素謡(すうたい)といっています。素謡についても能と同様配役(シテ、ワキ等)を決めて謡います。
今回も6番組(和布刈、通盛、松風、通小町、百万、船弁慶)の配役を三か月前から決め、それぞれで稽古してきました。皆さん担当の役になりきり、敗戦の武将、若い女の恋慕の情熱、幼子と生き別れて狂った母親などの感情表現を熱演し充実した内容となりました。
午後1時から5時までの謡会の後は、舞台を上大岡駅近くの居酒屋に移し、今日の謡の批評、近況報告等で盛り上がり、今秋の再会を約して解散しました。
写真1:全員集合
後列左より 大村、磯村、神埼、綾部、吉岡、村上、大場、坂井
前列左より (岡本)、(興津)、小池、宮田 、(非OB会員)
写真2:和布刈
左より 綾部(ツレ)、坂井(シテ)、村上(ワキ)
写真3:通盛
左より 吉岡(ツレ)、磯村(地謡)、小池(シテ)、宮田(ワキ)
写真4:船弁慶
後列左より 神埼、宮田、小池、大村
前列左より (興津)、磯村、大場、坂井
以上