氏 名
保田 慶三
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成26年08月16日
表 題

 アブラボテを守る青年との出会い

本   文 

 夏の昼下がり、私が幼少の頃 川魚を網ですくい取り遊んだ川幅1メートルの小川に普段見かけない青年が水に入り、なにやらバケツの中にとりこんでいるではありませんか。「何をされているのですか」と声をかけると青年は、「この小川には、絶滅危惧種の魚が生息しているのです」と教えてくれました。
 青年といろいろと話しをしてみると、大学を卒業後 今は、和歌山の高校で理科の先生をするかたわら、休みを利用 この小川でアブラボテと言う魚の生息の研究をしているとのことでした。
 私も、メダカや和金の孵化をしている話や 幼少の頃この小川でうなぎや、夏にはホタルをとった話をすると話が弾み、「アブラボテを守る会があるので、次回参加してください」とのことで早速行って来ました。

 この会は、絶滅危惧種のアブラボテを守ることを通じて、たくさんの生物と川の自然を守るのが目的で、活動内容は川の中の生物の観察、アブラボテの稚魚探しと下流へ流されたアブラボテの救出、アブラボテ守り隊の発表会等で子供・女性・地域の年輩のかたが参加されています。
 生物の観察と調査の方法は、川の水温、時刻、流れの速さ、鮮明度、採取した生物の観察とパンフレットで名前の調査、採取した生物の採取位置等を記録します。

 ここで、この原稿を投稿するに当たり、気を使ったことがあります。
それは、この文章を読んでも川の場所が分らないことです。アブラボテは、和歌山の限られた川にしか生息していない可能性がかなり高く、ネットや新聞に載せる際は、場所が分るリスクをなくさなくてはいけないのです。

 写真も何枚か撮ってきましたが、投稿前に先生に確認すると、後方に橋が写っている、川の特徴を表している堤が写っている、授業風景も写真から場所が特定できると言う指摘があり、公開できる写真は2枚となりました。

<淡水魚 アブラボテ>
 和歌山県内では、限られた地域にしか生息していないとされるコイ科の淡水魚で大きくなると全長5~8センチになるらしい。

以上 

     
 
アブラボテ
 
山田先生と私
 
         
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