氏 名
稲葉 穣
 所 属
東燃清水OB会
 掲 載 日
平成26年08月08日
表 題

 夏の祭典わくぐりさん(茅の輪くぐり)

本   文 

 私の家の近くに氏神社「和歌宮神社」があります。この7月31日に夏の祭典が行われました。住民からは「わくぐりさん」と呼ばれ、子どもたちも夏の楽しみの一つになっています。

 当社は、和歌三神の一人山部赤人を祭神に創建された神社で、奈良朝時代、歌仙山部赤人が東道に際し当蒲原宿沿岸吹上の浜より富士山を望みて、「田子浦ゆうち出でてみれば真白にぞ 富士の高嶺に雪は降りける」と詠われ、その因縁をもって御祭神として木花開耶姫命(このはなさくやひめ)と山部赤人大神を祀っているものです。

 祭典の準備は小生も加わる氏子総代の手による「茅野の輪」づくりから始まります。一年がかりで育てた茅(ちがや)を前日刈取り、当日総代5~6人掛かりで直径15cm、長さ7mの大縄をよります。それを万燈の柱に結え直径2mの「茅の輪」に仕上げます。

 茅の輪くぐりは江戸初期より伝わる無病息災を祈念する伝統行事で、くぐり方は、まず、茅の輪の前で一礼し、左足からまたいで輪をくぐり左回りで元の位置へ、今度は、右足からまたいて右回り、再度、左足でまたいて左回り、茅の輪の前で一礼し輪をくぐってご神前まで進み二拝二拍手一拝の作法でお詣りします。

 当夜、老若男女、三世代家族など楽しげにお詣りする氏子の姿を見ると、準備の汗も忘れ交通整理に努める自分自身が癒される夏の一日でした。

以上 

       
 
前日刈り取った茅
 
息を合わせて大縄をよる
(手前青帽が小生)
 
綱は長さ約7mに
 
             
       
 
直径2mの茅の輪に仕上げる
 
茅の輪くぐり神事
 
わくぐりさんを楽しむ氏子
 
             
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