氏 名
近藤 安雄
 所 属
東燃本社OB会
 掲 載 日
平成26年06月08日
表 題

 筑波の田舎からご報告

本   文 


 私は現在茨城はツクバの田舎で百姓仕事をしています。先日、珍しい事態に出くわしましたのでご報告します。

 借りている一反分(300坪)の畑。草だらけにして地主さんからしかられ、しぶしぶ除草作業に取り掛かりました。月見草や野芥子が大分はびこってしまったので手抜き作業をしていたとき、目の前の草むらからばたばたっと大き目の鳥が飛び立ったのです。そしてその飛び立った跡には、なんと雉の巣があり、卵が8個並んでいるではありませんか。さっき飛び立ったのは雉の雌鳥。卵の大きさは鶏卵のSサイズをさらに一回り小さくしたくらい。ややベージュがかった灰色のものが7個、もうひとつはやや水色がかった美しい卵でした。母親が暖めていたのでしょう。手で触れてみるとまだぬくもりが感じられました。

 しばらくそこから離れて、母鳥の帰ってくるのを待つことにし、20mほどはなれたところで再び草取りを始めました。するとどうでしょう。ここでも親鳥が飛び立ち、そこに卵が7個・・・。嗚呼、なんと罪深い草取り仕業。

 そろそろ本日の作業を切り上げようと思った夕方5時ころ。第一の地点にそっと近づいて覗いてみると、なんと母鳥が戻って卵を暖めているではありませんか。ほっとしてその場を離れました。第二の地点は・・・。こちらは母親が逃げたあとのまま(卵だけ残っていました)。

 さて、さらに翌日昼ころ、観察のため畑に行ってみると、第二の地点にも母鳥が戻っていました。一緒に行った孫の大声に驚いたのかばたばたと逃げていってしまいました。その後卵だけが残っていましたがアレレ!昨日は7個だった卵が8個になっていました。ひとつ生み足したのでしょう。

 こうなったら意地でも卵が孵ってひな鳥の行列を見るまで追跡するぞ!その間草取りはしばらく休むことにしよう。ところがさらに翌日朝一番で巣を覗きに行くと、なんと親鳥ばかりか卵の姿もなくなっていました。たぶん、小生の草取りが行過ぎて巣が丸見えだったため、カラスに盗まれてしまったのではないかと想像しています。かわいそうなことをしました

 百姓として畑を荒らしてしまった結果の、いわば恥をさらすような報告ですが、皆さんに是非見ていただきたいと思い、恥を忍んでご紹介することにしました。御粗末の一席。

写真説明
 写真1 第一の現場、雉の卵
 写真2 第一の現場 戻ってきた母鳥。
 写真3 第二の現場、ひとつ生み足して8個に・・・。
 写真4 遠くから雄鳥も心配そうに見ている

以上 

     
 
写真1
 
写真2
 
         
     
 
写真3
 
写真4
 
         
写真をクリックすると拡大写真が見られます