氏 名
加藤 浩二
 所 属
東燃川崎OB会
 掲 載 日
平成25年04月08日
表 題

 俳句便りー15

本   文 


 1.アスピリン一錠服し雪女

 2.鈍色のメッキの液に虻唸る

 3.仕入れ終へ春一番や馬喰町

 4.春火鉢何を探すや夜半の父

 5.ガンジスにふぐりを洗ひ春愁ふ

 6. 善き人の遠き記憶やイースター

版木について
 版木には山桜、桂、シナベニヤ等があります。この中で山桜は堅く髪の毛のような細かい物を彫るのに適していますが素人には扱いにくい素材です。浮世絵には山桜の板が使用されています。シナベニヤは柔らかく彫る時間も大幅に短縮できますが、私には柔らかすぎて彫り損じることが多いため滅多に使いません。最近のプロの女流の版画家はシナベニヤを使う方が多いようです。桂は朴よりもやや柔らかい素材です。朴は適度な堅さと粘りがあり安価なので私は専ら朴の無垢材を使用しています。

 彫刻刀は切れ味の良いものでないと切り込みの端が潰れたり、毛羽立たりするので、そこそこの品質のものをかなり頻繁に研いで使用しております。


                                        以上 

       
 
雪女
 
 
春一番
 
             
       
 
春火鉢
 
ガンジス
 
イースター
 
             
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