氏 名
加藤 浩二
 所 属
東燃川崎OB会
 掲 載 日
平成24年05月16日
表 題

 俳句便り-6

本   文 


 1. 江戸彼岸咲くやきっぱりコート脱ぐ
 2. 醍醐寺も「長屋の花見」か地震(ない)の後
 3. 手招きで闇へいざなふマムシ草( キャバクラ嬢のことではありません)
 4. 秋田まで若葉追いかけ阿房列車
 5. 噛み猫に話せど五月一五日  (5・15事件)
 6. 五月闇辺り鎮めしマグノリア


晩春と初夏の句であります。

 近頃、「写真俳句」なるものが流行っているやうであります。これはこれで作者の心象風景や作句時の季節を明瞭に伝へうる効果的な手段であり、新たな表現形式の発明と思ひます。しかしながらこれは俳句への冒涜であり邪道だと謂ふ輩もおります。思ふに文明の利器を拒むは愚であり、前頭葉の未発達の捻くれ者のワカランジンかモモンガーに違ひない。

 吾輩は写真の才に乏しければ「木版画俳句」といったものを制作することとしました。そのうち作品が溜まり上梓して、洛陽の紙価を高らしむる幸運を得た暁には印税で余生の糊口をば凌ぐ心算でおります。 

/以上

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