氏 名
加藤 浩二
 所 属
東燃本社OB会
 掲 載 日
平成23年10月10日
表 題

 俳句便り-1

本   文 


 大先輩の豊田さんの“短歌便り”に啓発されて小生も「俳句」便りを掲載させて戴こうと思い立ちました。俳句は五年ほど前から時折作ってまいりましたが、なかなか上達しません。誠に恥ずかしながらご一読いただけましたら幸甚であります。

 それにしてもこの星の俳句という文化は難しい。

 1. 春分や父母が遺骨も ( ぬく ) まれり

 2. 母ならで 仏花 ( ほとけばな ) より桃の花

 ― 隣家の犬, 妻を噛むー 

 3. 春雷や隣家の犬の物狂ひ

 4. 百閒 ( ひゃっけん ) 忌犬へ 仇討 ( あだうち ) ち猫に説き       (写真1)

 5. 本読めど思考淀むや木の芽時

 6. 着ぶくれて肩凝らぬ猫 ( うらや ) まん

 7. 陽春や猫は 海鼠 ( なまこ ) のごときもの       

 8. 残る花狼藉するは ( からす ) かな

 9. 永き日や短き影の 海鼠 ( なまこ ) 塀         (倉敷にて)

 10. 馬酔木 ( あしび ) 咲き露天商は上着脱ぎ      ( 〃  )

 11. 春時雨医師玄白の墓青く        (愛宕山下の栄閑院にある)

 12. 四憶 ( よんおく ) の春の記憶や三葉虫        (写真2)

 ―地質学者の友、異国の山で母国を想うー

 13. 望郷に浸る男や老いの夏

 14. 虫篭や彼のアジトは樹上かな

 15. 熱帯夜猫の寝息も熱くるし

 16. 妻の留守かくも涼しき夕餉かな

 17. 雲の峰ガマ泰然と虫を待つ       (写真3)

 19. 雨の夜は池こそガマが宇宙かな

 20. 庭守 ( にわもり ) のガマには道を譲りける

 21. 炎天下児雷也のガマ影太く       (児雷也はガマの妖術を使う忍者)

 22. 昨日今日 明日 ( あす ) また高く立葵

 ―親しき先輩を悼みてー

 23. 逝く人はキリスト者なり秋の風

 24. 馬齢だけ恥重ねたる秋の酒

 25. 捨て猫の糸引く声や秋雨の夜  (この猫が家内の知人に拾われ、我家に来た 写真4)

                                               以上

 

「仇討を申しつける」「OK牧場!!」
Psychopyge elegans デボン紀
ガマの小銭入れ
大きい方は家内が産みました

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