氏 名
梅本 哲夫
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成22年10月01日
表 題
 蜜 柑
本   文 


 ゆくりなく有田蜜柑の本場に骨を埋めることに。ぐるりはみんな蜜柑農家。年一度の収穫に農夫は年中、樹の世話に汗を流す。除草・施肥・消毒・散水・摘果となに一つ楽な仕事はない。でも黙々と伝統を守りつづける。

 こちらは年金ぐらし、働くこの人達を横目に、ときには花みかんの香に酔い、青玉・黄玉の美しさに打たれして、蜜柑の四季に付き合いながら、この地に住む誇りと切なさに明け暮れる。ただこの先、農家は後継ぎや価格激安など深刻なテーマにどう取組まれるのかを案じながら。

 和歌山県試験樹の札花みかん

 歩きたくて歩くしあわせ青蜜柑

 吾(あ)に熱き青年期あり青蜜柑

 打たむかなゴルフ球なみ青蜜柑

 早熟(わせ)みかん割らむと濡れし指の先

 蜜柑山熊野古道をとほしけり

 有田蜜柑本場誇りに墓地を購ふ

 炎天に蜜柑消毒目だけ出し

 みかん山力を抜いた月ひとつ

 供えみかんくすね南無阿彌陀佛かな

 カラオケに興じ明日から蜜柑採り

 蜜柑採り子が継がざればそれもよし

                            以 上

真をクリックすると拡大写真が見られます

                         
みんなの広場へ |   ホー ムペ ージへ