氏 名
森    規
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成22年01月09日
表 題

養翆園

本   文 


 養翆園(国指定の名勝)は10代藩主*治宝(はるとみ)候が1819(文政2)年、 和歌山市 の西南に当たる大浦湾、水軒川、水軒浜に亘る景勝の地(1万7000坪)を水軒御用地とし、その10000坪に将軍家御庭師が作ったと伝えられている池泉回遊式の大名庭園である。その10000坪の敷地のうち、約3500坪の大泉水は中国の西湖を模したといわれ、周囲に松ヶ枝堤と呼ばれるクロマツの並木が茂り、園内にめぐらした池には海水を引き入れている。

 ボラが飛び跳ねているのが見られる。池の中心に島を造り太鼓橋が架けられ、中央に守護神が祀られている。廻遊路は池辺を廻り、老松の間を縫い、小さい太鼓橋を渡るなど変化に富んでいる。周囲には1821年建立の茶室を備えた養翆亭や藩主別邸の一部が移築された湊御殿が立つ。池自体は天神山・章魚頭姿山を借景として池の水面に映し出すよう設計されている。入園料600円。開園時間9:00~18:00・無休。

 *治宝候は19歳で藩主になり、特に学問を奨励され明教館・医学館・松坂学校を開設され、本居宣長を始め多くの学者を招聘し紀州文学史上に多大の功績を残した。茶道・書画・音楽等にも多能多芸で特に西浜御殿(県立和歌山工業高校の周辺)に窯を築いて京より楽吉衛門、永楽善五郎等を招聘し、陶器を作らせた。これが有名な「紀州お庭焼」として今日珍重されている。 

                                                  以上

養翆園入口
養翆園
養翆園1
養翆園3

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