氏 名
大峯 登
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成21年 9月06日
表 題

海南の万葉歌碑案内(海南駅前広場の万葉歌碑)

本   文 


       海南駅前広場の万葉歌碑

     紫之   名高乃浦之   靡藻之

     情者妹尓   因西鬼乎

              巻11-2780  詠人不詳

 (読み下し) 紫の  名高の浦の  なびき藻の

        心は妹(いも)に  寄りにしものを

  所在地  海南市名高  海南駅前広場

  揮毫者  犬養 孝 氏 (国文学者)

  建立日  平成7年11月11日

 この万葉歌碑は、JR海南駅の駅前広場が整備された平成7年11月に建立されたものである。

 歌中の「紫の」は「名高の浦」にかかる枕詞で、この歌の意味は「名高の浦の海中になびいている海藻のように、私の心はすっかりあの娘になびいてしまったよ」であろう。

 JR海南駅は紀勢本線では唯一の高架駅で、一日あたりの乗客数は三千人余りある海南市の代表駅である。

 海南駅は紀勢西線が大正13年2月に和歌山駅(現在の紀和駅)から箕島駅まで開通した時、日方町駅として開業した。この日方町駅は、昭和9年に合併によって海南市が誕生したのを受けて、昭和11年に海南駅と改称された。

 この海南駅近辺には線路と交差する踏切が多く、特に駅の南側直近の県道野上線(現在の国道370号線)踏切での交通渋滞が、海南駅東部の経済発展に大きな支障を与えており、この交通渋滞解消が地元住民の念願であった。この地元住民念願の海南駅高架が完成したのが平成10年10月で、これにより駅周辺の交通渋滞は解消され、 海南駅東部は近年発展の途上にある。

                          紀州語り部  大峯 登

 

1. JR海南駅 全景
2.海南駅前広場の万葉歌碑 
3. JR海南駅広場

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