氏 名
森 規
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成20年12月6日
表 題

幸地腹・赤比儀腹両門中墓

本   文 

 
  幸地腹・赤比儀腹両門中墓(こうちばら・あかひぎばらもんちゅうばか)は、幸地氏と赤比儀氏の共同墓である。このような墓を共有する氏族組織を門中または腹と呼び、墓は門中結合の中心的役割を果たしている。腹には血筋を同じくするものと墓を同じくする二つの意味があり、血縁関係はないものの結婚などにより墓を同じくする場合も同じ門中と考えられている。また、沖縄の墓は他府県に例がないほどの規模と特異な形を示している。

 大別すると家型『破風(はふう)型』と亀甲型の2種類になるが、中でも、この幸地腹門中墓は沖縄最大の破風墓(敷地約5,400平方メートル)といわれ、1684(天和4)に基礎が築かれ、1935(昭和10)年の大改築により、現在の姿となった。

 墓地の中には本墓(とうしい)1基、仮墓(しるひらし)4基、納骨堂1基、子供墓2棟が配置されている。一般仮墓を経て本墓へと葬られるのに対し、直接本墓に葬られるのは名誉とされ、80歳以上の高齢者や門中に功労のあった人に許されるという。子供墓には7歳以下の子供を入れ、後日肉親が死んだ場合に改めて仮墓に合葬する。納骨堂へは海外からの遺骨を安置し、旧暦11月に年内に死んだ人たちと一緒に納めるという。現在、5,500人以上の遺骨が納められている。

 門中付近は道路が狭いため、徒歩で行くほうがよい。

                                            以上

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