氏 名
長谷川明夫
 所 属
東燃関東地区OB会
 掲 載 日
平成20年2月25日
表 題

珍鳥、東京都内で越冬中?

本   文 


 「マミチャジナイ」という名の野鳥を知っていますか? 資料によれば、シベリアで繁殖し冬は東南アジアで過ごすツグミの仲間で、日本には渡りの時期の4~5月と9~10月に、主として西日本に旅鳥として姿を見せるという。特に沖縄など暖かい場所では日本でも越冬する例もあるようだが、そう頻繁に見ることが出来る鳥ではなく、私自身も見たことはなかった。実は、名前すら知らなかった。

 この1月中旬、自宅からそう遠くない場所で、今迄見たことのない、スズメよりははるかに大きく、ツグミよりやや小振りの野鳥を見つけた。写真に撮り、家に戻って鳥類図鑑で調べ、また友人のプロ野鳥写真家に確認した結果、これは「マミチャジナイ」であることがわかった。この時は、昨年の秋に日本から旅立つ仲間からはぐれ、たった一羽で日本に残っているのだろうと思った。ところがその後の観察で、この場所には同じような鳥が何羽かいる。「群れ」というほど多くはないが確実に数羽はいる。写真によっては違う鳥のようにも見えたが、その友人に写真を見てもらったところ、全て「マミチャジナイ」で、そのなかには昨年生まれたばかりの幼鳥も含まれているとのこと。

 どうも仲間からはぐれたというわけではなく、ここで越冬しているらしい。本来は東南アジアで越冬する野鳥が、日本のしかも都内で冬を越している。これも地球温暖化の影響なのだろうか? 地球温暖化のために野鳥の生態も変わっていくのだろうか? 必ずしも彼らにとって居心地が良いとは言えないこの場所だが、我々人間や他の動物に邪魔されることなく安全にここで過ごし、4月頃には無事にシベリア方面に旅立ってほしいものだ。

 添付した写真3枚は私自身が今年の1月の中旬から2月の初めにかけて撮影したもの。3枚目は昨年生まれたばかりの幼鳥で羽の色が成鳥とは違う。でも4月ごろには成鳥羽に換羽するとのことだ。

以上

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