氏 名
森   規
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成19年 6月11日
表 題
 重要文化財 中村家住宅
本   文 


 中村家住宅は、沖縄民家の代表的な規模の遺構を備えていることで昭和31年に琉球政府より、昭和47年に日本政府によって国の重要文化財に指定された。
 今から500年前、中村家の先祖賀氏は、護佐丸が読谷の座喜味城より城を中城に移したとき、共にこの地に移ってきたと伝えられている。その後、護佐丸・阿麻和利の乱があり、護佐丸が滅びてしまうと中村家の先祖も離散の憂き目に会った。
 1720年頃、ようやくその家運を盛り返し、この地方の地頭職に任ぜられ、そして現存する建物が建てられた。構成は母屋・アシャギ(離れ 次男、三男が分家するまでの宿泊所)・高倉(もみ倉)・前の家(1階は畜舎、2階は黒糖製造用の薪置き場)・豚小屋等から成っている。建物は木造平屋建て、屋根は寄棟本瓦葺きである。敷地面積は、1557.6平方メートル(約472坪)。

 中村家の遺構は、建築の本質的などは鎌倉・室町時代の日本建築の流れを伝えており、各部に特殊な構造手法が加えられて、独特な住居建築が完成されている。遺構は、氏族屋敷の形式に農家の形式である高倉・納屋・畜舎等が付随して沖縄の住居建築の特色を全て備えている。
 材質は全てチャーギ(マキ)、イーク(モッコク)を使用し、屋根は本瓦葺、漆喰塗りで、屋根の上には魔除けの獅子(シーサー)を置いている。この施設は、交通の便が悪いので観光する場合は要注意。                     

                                                以上

重要文化財 中村家
母 屋
高 倉

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