氏 名
北村  公彦
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成19年 6月11日
表 題
 吉備の国、岡山
本   文 


 5月下旬、有田市老人会員119名はバス3台に分乗して、岡山・吉備路を散策した。主な場所とエピソードを紹介します。

1)吉備津彦神社・・・桃太郎伝説のある神社

2)倉敷美観地区・・・大原美術館、倉敷川舟渡しなど

3)厄除け霊山、由加山蓮台寺・・・住職の法話がよかった

4)キリンビール岡山工場・・・見学と試飲

5)下津井回船問屋・・・現在の下津井は漁業の町だが江戸時代は商港として、とりわけ、蝦夷地でとれたニシン粕・数の子・昆布等を満載した北前船が寄港した。今でも白壁の土蔵、ニシン倉などが残っていて当時の繁栄ぶりを物語っている。観光用として、昔の回船問屋、旧高松屋跡を「むかし 下津井 回船問屋」の看板を掲げて一般に開放している。船箪笥(金庫)は北前船が遭難沈没した時に沿岸に流れ着くようにと沈まない構造になっていた。この船箪笥を拾われた方には莫大な礼金が手渡された。この礼金で建てられた家は「船箪笥御殿」と呼ばれ豪華なものだったとの事。

6)県境設定の話・・・江戸時代、香川・岡山両県で瀬戸内海の領域を決めることになり、中間地点にある「大槌島から樽を流してその軌跡を県境にしよう」ということが決まった。これは岡山県の或る賢人の発案によるもので、彼は事前に此処から樽を流すと香川県の沿岸を流れることを確かめておいたからだ。所が当日、樽は岡山県の沿岸に近いところを流れてしまった。賢人は潮流が日によって変わるという読みに欠けていたのである。このため岡山県は大損する羽目になった。この県境が今でも有効で、鷲羽山の真下にある瀬戸大橋の一番手前にある吊り橋の中程から南側が香川県領になっている。地図を見れば一目瞭然。現地を通る機会があればこの話を思い出して下さい。

                                                以上

倉敷川の舟渡し
瀬戸内海の夕景
旧高松屋跡の表札
居間
北前船の模型
船箪笥(金庫)

この真をクリックすると拡大写真が見られます